jyanjayakaの日記

はやめのリリース、しょっちゅうリリース

2017-10-01から1ヶ月間の記事一覧

Google検索エンジンにみる線型代数の応用

参考サイト How Google Finds Your Needle in the Web's Haystack Google検索エンジンの基本的なアイデアは、 他のページからリンクをされていればいるほど、そのページのランキングが高くなる というもの。要はリンクを行うことが一種の投票行為となってい…

誤差論(中心極限定理)から推定への流れ

前の記事で述べたように、中心極限定理は誤差論の基本定理と見なせる。そこで我々が理解したのは、誤差というものが持つ一般的性質、その分布の仕方であった。このことが分かると、次に統計学で言うところの推定へと進むことが出来る。 ある測定(例えば世論…

中心極限定理は誤差論の基本定理と見るべきだ

誤差の共通性質としての中心極限定理 例えばある測定を行うとしよう。 測定を正確に行えるよう、最新の注意を払うが、測定には誤差がつきものだ。 誤差には二種類ある。それは人為的誤差と、本質的誤差である。実験装置の設定不良などの、測定者の注意不足に…

大数の法則

ある実験を繰り返し行なった時、得られる結果の平均値がある値に近づいてゆくことが、観察されている。例えばコイントスの実験を1万回も行えば、表の出た回数の平均値は1/2付近となる。ここまでは確率論は全く関係ないことに注意する。これは一つの事実であ…

古典的確率論と現代的確率論について

古典的確率論について 古典的確率論は確率を直感的に定義する: この定義に従えば、原理的にはイベント数を「数える」ことで確率を計算することが出来る。古典的確率論で専ら興味があるのは個々の事象についての確率を求めるということである。(だから試験…

統計学を現実世界に適応するための仮定について

統計学は、他の様々な現実を説明しようと試みる理論と同じく、現実に対して何らかのモデルを用意する。そのモデルが現実を上手く表現できていればいるほど、統計学は現実に対して有効な記述を行うことが出来る。 統計学が用意しているのは、個々のモデルにつ…

確率論

確率というのは物事の起こりやすさを数値化したものである。 物事には起こりやすいものと、そうでないものがある、というのは経験的な事実である。そこでこの起こりやすさを数値化しようというのが、確率の基本的なアイデアである。 面白いのは、物事の起こ…

ガロア理論4

3乗根について 「3乗してAになる数」をAの3乗根と呼ぶ。 一般にこれは3つあって、その中の一つを我々が選んでと表すことになる。問題はを3つのうちどれにするか広く知られた基準が存在しないということだ。Aが実数であればをAの3乗根の中で実数のものとする…

ガロア理論3

3次方程式の解の公式を求める 3次方程式 の解の公式を求めてみよう。 3次方程式でも当然xの分離の問題を解決する必要がある。そこで、2次方程式で上手く行った方法を3次方程式でも使えないか考えてみる。2次の場合は平方完成を用いた。3次の場合では立方完成…

ガロア理論2

方程式を解くというのは、歴史的に見れば解の公式を求めることと同義であった。ここではそもそも解の公式とは一体何なのか、反省してみる。 解の公式とは何か 方程式が決まれば、その解が定まる。「方程式が決まる」ということをもう少し詳しく説明すれば、…

ガロア理論

ガロア理論は代数方程式についての理論だ。そこで、ガロア理論を学ぶ前に、まずそもそも代数方程式とは何か、方程式とは何かについて考えておくことは良い準備になるだろう。 そもそも論 代数方程式について考える前に、そもそも方程式とは何か考えてみよう…